この記事では、さまざまな観点から分析された経済ニュースについて、発表されていることをまとめた記事になります。
ここからのS&P500は低迷?!
ゴールドマン、今後の10年間は低調と予測
ゴールドマン・サックスの最近の予測では、S&P 500にとって今後10年間は低調な時期になるとされ、年率名目リターンはわずか3%にとどまると予測されています。
この予測は、指数の歴史的な平均である11%や過去10年間の年率リターン13%と比べて大幅に低く予想されています。
悲観的な見通しの理由として以下の要因を挙げています
- 高い市場集中度:「マグニフィセント・セブン」株がS&P 500の総重量の約3分の1を占めています。
- 高い評価:S&P 500の循環調整後PER(CAPE)比率は現在38で、1930年以来の97パーセンタイルに位置しています。
- 経済収縮の予想:ゴールドマンは今後10年間で4回のGDP収縮を予測しています。
- 企業収益性の低下:同社は市場最大の株式における売上と利益成長の減速を予想しています
過去の分析からどの企業も高い成長率と利益率を維持することは難しいと言われています。
ですが、年率6%ほどのリターンが見込めるなら十分に魅力のある投資商品だとも思います。
10月雇用統計は悪化 ハリケーンやストライキの影響も?
10月の雇用統計が発表され、雇用者数が1.2万人増加。9月の(22万3000人)増加に比べて大幅に低下。
低下した理由として、大型ハリケーン襲来とボーイングでの大規模ストライキの影響を受けたものと見られています。FRBはこの結果を受けて、8日に行われるFOMC政策金利発表で0.25%に利下げする可能性が高くなりました。
9月発表の政策金利は労働市場の低下を防ぐために0.5%の利下げを実施し、更に12月までに0.5%利下げするとパウエル議長は提言してきました。
政策会合は11月と12月なので、0.25%を2回ずつ実施する予定です。その可能性はかなり織り込まれてきたと言えるでしょう。
日銀植田総裁の発言 米国経済にすり替えか
日銀政策決定会合で金利据え置きを発表し、その後の受け答えで植田総裁は、前回利上げのタイミングには時間的余裕があると発言しましたが、
今回の受け答えでは、(時間的余裕があると発言しなかった点について)米国経済に関する、ある種のリスクを特に注目することはやめる。米国経済のダウンサイドリスクの見方が少しずつクリアになってきたというのが現状。
普通の金融政策決定のやり方に戻る。私どもの見通しが実現する確率が高まってきたと発言しました。
ウォーレンバフェット氏3250億ドルの警告
ウォーレンバフェット氏のバークシャーハサウェイはアップルとバンク・オブ・アメリカの持ち株の大部分を売却しながら、記録的な3,250億ドルの現金を蓄積しており、現在の市場評価や経済状況に対する慎重さを示しています。この前例のない現金準備と戦略的な売却は、バフェットの市場見通しと経済的不確実性に直面した投資戦略についての議論を引き起こしています。
ウォーレンバフェット氏がこの膨大な現金準備をする戦略として以下の思惑があります。
- 潜在的な市場の下落や経済的不確実性に対するバッファー(予備・余裕)を提供します
- 市場の調整時に生じる投資機会を活用するためにバークシャーを位置づけます
- 現在の市場評価が過大である可能性があるというバフェットの見解を示し、マーケットはより保守的な投資姿勢を取ります。参考文献:https://eulerpool.com/en
この戦略は、「他人が貪欲なときに恐れる」というバフェットの長年の哲学と一致しており、ますます不確実な経済環境の中でバークシャーが財務的な柔軟性を維持できるようにしています。
ウォーレンバフェット氏のこの行動は市場の評価に対する懸念の高まりを反映しています。S&P 500のシラーCAPEレシオが35を超え、バフェットは市場の動きを「カジノのようだ」と表現しました。これらの懸念に応じて、バークシャーは戦略的なステップを踏んでいます
- 第3四半期2024年に株式買戻しプログラムを一時停止し、バフェットの原則である「内在価値を下回る取引時のみ株式を買い戻す」に従っています。
- 経済の低迷を乗り越えることができる強力な競争優位性と信頼性のあるキャッシュフローを持つ高品質な企業に注力しています。
- 資本配分において規律あるアプローチを維持し、短期的な市場変動よりも長期的な価値を優先しています。参考文献:ピクチャーパーフェクトポートフォリオ |オルタナティブ投資とETFのレビュー
これらの行動は、現在の市場状況に対するバフェットの慎重な姿勢と、潜在的に過大評価された資産価格の環境で資本を保全するという彼のコミットメントを強調しています。
コメント